【5月28日 AFP】(更新、写真追加)訪日中のドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は最終日となる28日、神奈川県横須賀市の横須賀基地を訪問し、海上自衛隊の護衛艦「かが(JS Kaga)」を視察した。

 この後トランプ氏は米軍強襲揚陸艦「ワスプ(Wasp)」へ移動し、米軍兵士を前に演説する。

 トランプ氏はワスプ視察後、米首都ワシントンへ向け出発する予定。

 25日から始まったトランプ氏訪日は安倍晋三(Shinzo Abe)首相とのゴルフや相撲観戦、巨大なトロフィーの贈呈などがあったものの、実質的な内容はほとんどなかった。

 米政府は日本にさらなる市場開放を強く求めており、米国に輸入される日本車への関税引き上げも辞さない構えだが、貿易交渉は難航しており、7月の参議院選挙後まで先送りされた格好だ。

 しかし何より、北朝鮮との核をめぐる緊張が続き、中国の影響力が増大している中、日本におけるトランプ氏の存在感、そして安倍首相がトランプ氏を熱烈にもてなしたことは米国が今なおアジアで強大な力を維持していることを示す形となった。

 ただ、トランプ氏の訪日が全体を通じて日米の友好関係をアピールすることを目的としていた一方で、27日にはトランプ氏がきっぱりと自身の側近や安倍氏と異なる立場を鮮明にするという気まずい一幕もあった。

 トランプ氏は北朝鮮が今月に入って短距離ミサイルを2度発射したことについて、国連(UN)決議の違反ではないと強調し、また特定の脅威でもないと発言。さらに金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong Un)朝鮮労働党委員長について「非常に賢い」と評し、日米首脳間の見解の差が浮き彫りとなった。(c)AFP