【5月27日 AFP】欧米自動車大手フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)は27日、フランスの自動車大手ルノー(Renault)に経営統合を提案した。実現すれば、世界第3位の自動車メーカーが誕生することになる。

 FCAはルノーに対し、「50対50の経営統合」を法的拘束力を持たない文書で提案したと発表。統合後は仏パリ、米ニューヨーク、伊ミラノの各証券取引所に上場予定だという。

 ルノーは取締役会で同日統合提案を協議するとしている。同社関係者は、取締役会はパリ近郊の本社で午前8時(日本時間同日午後3時)に始まるものの同日中に結論は出ず、「数日あるいは数週間を要するだろう」との見方を示している。

 これについてフランス政府報道官は同日、両社の経営統合について「政府は賛成しているが、統合条件がルノーの経済成長と、当然ながら同社従業員に有利になるものでなければならない」と述べた。

 ルノーの現在の主要な提携先は日産自動車(Nissan Motor)であり、日産株43%を持つ。

 一方日産が保有するルノーの株式は15%で、両社間の不均衡な関係性が深刻な摩擦を生んでおり、その摩擦は両社の会長を務めていたカルロス・ゴーン(Carlos Ghosn)被告の逮捕で改めて浮き彫りになった。(c)AFP