【5月27日 AFP】パキスタン南部シンド(Sindh)州で、子ども537人を含む600人以上がエイズウイルス(HIV)に感染していることがわかった。当局が26日に明らかにした。

 同国では、シンド州ラルカナ(Larkana)地方で、ラトデロ(Rato Dero)市や周辺の複数の村で数百人がHIVに感染した疑いがあると分かり、懸念が高まっていた。

 首都イスラマバードで開かれた記者会見で、ザファル・ミルザ(Zafar Mirza)特別保健顧問は、「ラトデロで2歳から12歳までの子ども537人を含む681人前後がHIVに感染していたことが、昨日(25日)までに分かった」と述べた。

 またミルザ氏は、ラトデロで2万1375人が検査を受けたと明らかにし、HIV感染者が増えたのは政府にとって「重大問題」だと指摘した。

 パキスタン当局は、患者に対して「安全ではない注射器」を使用したことが原因とみて捜査している。パキスタン政府はシンド州に送るHIVの検査キット5万個を手配した。(c)AFP/Nasir JAFFRY