【5月28日 Xinhua News】中国江西省(Jiangxi)の鄱陽湖(はようこ)は、「水中のパンダ」と呼ばれる希少動物、長江スナメリの重要な活動エリアとなっている。保護活動を進めるため、同省はこのほど、長江スナメリの保護を全面的に強化する方針を発表した。

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 江西省は今後、竜口や康山河などスナメリの重要な生息地を中心に、漁業や砂の採取などに対する監視と管理を強化し、人間の経済活動による影響を低減する。スナメリの救護については、緊急作業メカニズムと巡回システムを整備し、異常死を減少させる。スナメリの重要な分布水域にビデオ監視システムを構築し、ビッグデータ、ドローンなどの科学技術を活用してスナメリ保護の科学的な管理レベルを向上させる。

 長江スナメリは中国特有の希少な淡水哺乳動物で、長江水生生態系の指標種でもある。長江スナメリはさまざまな要因により急減し、危機的な状況にある。中国農業農村部が昨年公表した科学観測結果により、長江スナメリの生息数は1012頭で、そのうち457頭が鄱陽湖に生息していることが明らかになった。(c)Xinhua News/AFPBB News