【5月26日 AFP】サッカースペイン国王杯(Copa del Rey 2018-19)は25日、決勝が行われ、バレンシア(Valencia CF)が2-1でFCバルセロナ(FC Barcelona)を破って大会を制した。敗れたバルセロナは、欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2018-19)敗退の痛手を少しでも和らげるタイトルを欲していたが、またしてもショッキングな敗戦を味わう結果となった。

 バレンシアは前半にケヴィン・ガメイロ(Kevin Gameiro)とロドリゴ(Rodrigo Moreno Machado)の立て続けのゴールで2点を先行すると、リオネル・メッシ(Lionel Messi)に1点を返されて迎えた終盤には、ゴンサロ・ゲデス(Goncalo Guedes)が相手GKとの1対1、そしてがら空きのゴールに蹴り込むだけという2回の絶好機を逃して突き放せなかったが、2対1のまま試合終了の笛が鳴ると喜びを爆発させた。

 バルセロナの選手が膝をつく中、マルセリーノ・ガルシア・トラル(Marcelino Garcia Toral)監督もピッチを走りまわって優勝を喜んだ。1月の時点では降格圏と勝ち点4差の下位に沈み、解任の危機にさらされていたマルセリーノ監督は「われわれには常に信念があった」「バルセロナを倒してカップを勝ち取ることができて、本当に格別だ。われわれは優勝にふさわしかった」とコメントした。

 一方、大会史上初の5連覇を目指したバルセロナは気持ちの入った積極的なプレーを見せるバレンシアに屈した。後半にはメッシのゴールで1点を返し、さらに相手が決定機を逃したこともあって最後まで分からない展開が続いたが、ゴールは決められなかった。

 試合前日の時点で、チャンピオンズリーグ敗退の「痛手」がまだ残っているとメッシが認めていたチームは、その言葉通りちょっとしたことで意気消沈しやすくなっているように見え、戦う姿勢が見られたのはすでに手遅れになってからだった。

 独走でのリーグ優勝の印象がかすむ、ひどい敗戦がカップ戦で二つ続いたことで、メッシが信頼を口にしていたエルネスト・バルベルデ(Ernesto Valverde)監督の処遇も不透明になっている。

 バルベルデ監督は「私は大丈夫だ」「負けたとしても、監督は再び立ち上がり、次の壁を乗り越えるために戦うもの。このクラブにとっての敗戦の重みは分かっているがね」とコメント。ジョゼップ・マリア・バルトメウ(Josep Maria Bartomeu)会長は「監督のせいだとは思わない」と、ジェラール・ピケ(Gerard Pique)は「監督は素晴らしい仕事をしたと思う」「ただ、自分たちに決められることではない」と話した。(c)AFP/Thomas ALLNUTT