【5月23日 AFP】米政府による中国の通信機器大手・華為技術(ファーウェイ、Huawei)に対する事実上の取引禁止措置をめぐり、日本と英国の携帯大手各社は22日、ファーウェイが製造する第5世代移動通信システム(5G)対応携帯電話の発売の延期を発表した。

 英通信大手BTグループ(BT Group)傘下の携帯大手EEは、ファーウェイ初の5G携帯「Mate 20X」を英国で販売する予定だったが、ファーウェイの英通信市場への参入は政治的議論を巻き起こしていた。

 EEのマーク・アレラ(Marc Allera)最高経営責任者(CEO)はファーウェイの5G携帯の発売について、顧客がサポートを受けられるという情報と確信、長期的保障が得られるまで「一時見合わせる」と発表。

 英携帯大手ボーダフォン(Vodafone)もこれに続き、ファーウェイの5G携帯の予約受け付けを一時中止すると発表した。

 日本でも携帯2位のKDDIと3位のソフトバンク(SoftBank)がファーウェイ携帯の発売延期を発表。ファーウェイに対する禁輸措置の影響について、見定める時間を確保するためとみられる。

 さらに携帯最大手NTTドコモ(NTT Docomo)も、販売停止には至らなかったものの、ファーウェイ新製品の予約受け付けを一時中止すると明らかにした。

 また、パナソニック(Panasonic)もファーウェイへの製品供給を中止すると発表した。

 ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は国家安全保障上の懸念から、米企業からファーウェイやその関連会社への基幹部品の供給を事実上禁止。ファーウェイは米企業から調達した基幹部品により、通信機器世界最大手、世界2位のスマートフォンメーカーへと成長した。(c)AFP/James PHEBY with Kyoko HASEGAWA in Tokyo