■ウォール街も投資対象として注目

 ISAと契約した学生は在学中に学費を支払う必要はないが、卒業後、年収が少なくとも学費の1.5倍に当たる4万ドルを超える場合、給料の10%を最長4年間まで支払わなければならない。本人または家族の問題、健康上の問題で失職した場合に支払いを一時中止することもできる。

「人生にはいろいろなことがある」と、大学ができるだけ多くの学生にとって利用しやすいものにする仕事をしているトム・オグレツリー(Tom Ogletree)さんは話す。

 大学側は学生が働いて契約を履行するまで学費は回収できないため、確実に学生が仕事で成功を収められるようにすることがその大学にとっての最善の利益となる、と同氏は指摘する。

 ISAは、ウォール街(Wall Street)からも関心を集めている。

 学校と投資家を結ぶプラットフォーム「エドリー(Edly)」では、適格投資家が選考済みの大学プログラムに投資することができる。

 エドリーの創設者の一人、チャールズ・トラフトン(Charles Trafton)氏は、新たな投資先を探している投資家にとって、ISAのリターン(投資収益)はかなり魅力的だと主張する。

 ISAに関する法整備はまだ不十分だが、連邦議会といくつかの州ではさまざまな議論が進められている。(c)AFP/Juliette MICHEL