【5月21日 AFP】米国とイランの緊張が高まる中、イランのモハンマドジャバド・ザリフ(Mohammad Javad Zarif)外相は20日、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領が「ジェノサイド(大量虐殺)を絡めた愚弄(ぐろう)」をしたところで、「イランの最期」は来ないとツイッター(Twitter)に投稿した。

 トランプ大統領は19日、「イランが戦いたいのなら、それが正式なイランの最期になる。二度と米国を脅してはならない」とツイッターに投稿。米国の利益に対するイランの攻撃があれば、イランは壊滅すると警告していた。

 ザリフ外相は「イランの人々は1000年にわたって敢然と困難に立ち向かい、その間、侵略者はすべて去っていった。経済テロリズムやジェノサイドを絡めた愚弄によって『イランの最期』が来ることはない」と断言し、トランプ氏に対抗。「決してイラン国民を脅してはならない。尊重するよう努めよ。それでうまくいく!」と続けた。

 さらに同外相は、トランプ大統領は自身の政権が「外交を捨てる」ことや、「大量兵器の売り上げを通じて暴虐を尽くす殺人者から甘い汁を吸い、戦争犯罪を助長する」ことを容認していると批判した。

 トランプ大統領は20日、米政権はイランとの交渉に向けて取り組んでいないとした上で、交渉を望むのであれば、イラン側が第一歩を踏み出す必要があるとした。

 トランプ氏に近いリンゼー・グラム(Lindsey Graham)米上院議員も同日、イランに対し、米国の利益に反する行為には「圧倒的な軍事的報復」があると警告した。(c)AFP/Amir Havasi