【5月20日 AFP】イスラエル・テルアビブで週末に行われた欧州国別対抗歌謡祭「ユーロビジョン・ソング・コンテスト(Eurovision Song Contest)」の決勝で、米歌手マドンナ(Madonna)のバックダンサーらがパレスチナの旗を掲げたことに対して、イスラエルのミリ・レゲブ(Miri Regev)文化・スポーツ相は19日、不満をあらわにした。

 挑発的なことでも知られている右派のレゲブ氏は、「出過ぎたことを言うようだが、政治と文化的行事は混ぜるべきではない」と取材陣に述べた。

 レゲブ氏はまた、パレスチナの旗が舞台で掲げられないようにすべきだったとして、イスラエル公共放送協会(Kan)を批判したが、どのような対策が可能だったのかは不明だ。

 マドンナらのパフォーマンスでは、2人のバックダンサーが背中にイスラエルとパレスチナの旗をそれぞれ着けて並ぶ姿が見られた。融和を求めていることは明らかだった。

 ユーロビジョンの主催者である欧州放送連合(EBU)は、イベントに政治的な要素を持ち込ませないよう努めている。イスラエル側でパレスチナの旗を掲げる行為は大きな議論を呼ぶものだ。

 欧州放送連合もパレスチナの旗が掲げられたことを非難しており、また「リハーサルではそのような要素はなかった」と述べている。

 マドンナは旗のパフォーマンスについてコメントをしていない。(c)AFP