【5月18日 AFP】女子テニス、世界ランク1位の大坂なおみ(Naomi Osaka)が17日、全仏オープンテニス(French Open 2019)の開幕を1週間後に控える中で、イタリア国際(Internazionali BNL d'Italia 2019)のシングルス準々決勝をけがで棄権し、「悲しみと落胆の間」にいると心境を明かした。

 21歳の大坂は記者会見に臨み、「朝起きたら(右手の)親指がほとんど動かせなかった」「手を動かせない。親指が動かなくて、プレーできるか分からない」とすると、「練習に向けてラケットを握ろうとしたら、違う方向に手を動かすたびに痛みを感じた」と語った。

 ベスト4入りを目指していたこの日の準々決勝で、マドリード・オープン(Mutua Madrid Open 2019)を制した第6シードのキキ・ベルテンス(Kiki Bertens、オランダ)と対戦する予定だった大坂はまた、「今は怒り狂っているというより、悲しみと落胆の間にいる感じ」と続けた。

「キキとの試合は、自分にとって腕試しだった。彼女は本当に調子が良くて、自分がどれほど戦えるか確かめたかったから」「きのうは何も感じなかった。起きたら親指が動かせなくてすごく混乱した。休ませれば痛みは消えると思ったけれど、そうならなかった」

「まだ医師には診てもらっていない。理学療法士に相談しているだけ」という大坂は、ローマでの滞在を延ばしてから全仏オープンに向かうとする一方で、ローラン・ギャロス(Roland Garros、全仏オープン)欠場ついては除外しなかった。

「もう一日ここに残って様子を見る」「まだ全員に相談しているわけではないから、先のプランについては分からない。こういうことは今まで経験がなく、まったく初めてのこと」

 昨年10月のWTAファイナルズ(WTA Finals Singapore 2018)でも脚の故障でベルテンス戦を途中棄権した後、全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2019)で優勝した大坂は、「全豪のときと同じようにとらえるつもり」とすると、「自分にとって四大大会(グランドスラム)は遊び場のようなもの。すごく楽しめている」と語った。(c)AFP/Emmeline MOORE