【5月20日 Xinhua News】日本料理店の開店が中国の二、三線都市で盛んになっている。日本貿易振興機構(JETRO)によると、中国の一線都市ではこのところ落ち着いてきているが、二、三線都市では活発になっているという。

【関連記事】「中国で日本料理は前途洋々」高級路線で重慶進出、人気に

 火鍋店を経営していた范勤耘(Fan Qinyun)さんは、この5年で成都(Chengdu)、牡丹江(Mudanjiang)、昆山(Kunshan)などに日本料理店を十数軒開店。日本旅行の際に入った居酒屋でヒントを得て、居心地の良い日本の伝統的な小料理店を中国でもやろうと決めたという。

 料理店だけでなく、日本食材のサプライチェーンも中国に進出してきている。日本料理店を営む李雲(Li Yun)さんによると、数年前まで食材販売店は成都に1軒しかなかったので、食材の多くを上海市や江蘇省などから仕入れるしかなかった。それが今では日本料理店向けの販売店が6、7軒できており、日本の3大ブランドの生ビールも取り扱うようになったという。

 しびれる辛さ「麻辣(マーラー)」の料理の発祥地である四川省成都市で、日本料理がはやっているのは不思議なことだ。

 日本料理店で料理長を務める陳壁峰(Chen Bifeng)さんは、「さっぱりして低脂肪、塩分も控えめで油をあまり使わない日本料理は、健康志向に合ったのでしょう」と話す。

 中国の日本料理店には、本場日本にはない特徴が見られ、飾りずしなど、多くの創作料理が作られている。

 上海や北京のように早くから盛んだった市場では、高い品質の日本料理店がオープンし、本場日本の料理店と肩を並べるレベルとなっている。(c)Xinhua News/AFPBB News