【5月17日 AFP】男子ゴルフ米国ツアーのメジャー第2戦、第101回全米プロゴルフ選手権(2019 PGA Championship)は16日、ニューヨーク州ロングアイランド(Long Island)のベスページステートパーク・ブラックコース(Bethpage State Park Black Course)で開幕し、メジャー通算4勝目を目指す前年覇者のブルックス・ケプカ(Brooks Koepka、米国)が7アンダーで単独首位に立った。タイガー・ウッズ(Tiger Woods、米国)は出入りの激しいゴルフで51位タイスタートとなった。

 出場選手の中でこの日唯一ボギーのなかったケプカは、7アンダー「63」で初日を終え、単独2位のダニー・リー(Danny Lee、ニュージーランド)に1打差をつけた。優勝した第83回マスターズ・トーナメント(The Masters Tournament 2019)以来の大会出場となるウッズは「72」で出遅れた。

 ケプカは最終ホールとなった9番で約10メートルのパットを沈めてコースレコードを更新。大会最小スコアにも並んだ。2012年にプロに転向したケプカは、「プロとしてプレーしてきた中でおそらく最高の部類に入るラウンド」と手応えを口にした。

 ケプカは全米プロ選手権で2年連続で「63」を出したが、メジャー大会で2度「63」を記録したのは、これまでにグレッグ・ノーマン(Greg Norman、オーストラリア)とビジェイ・シン(Vijay Singh、フィジー)しかいない。

「きょうはパターがホットだった。こんなに良い感触は長らくなかった。クレイジーな1日だった。7アンダーだ。毎日起きるようなことではないよ」

 ウッズと同組で回ったケプカは、ブランデン・グレース(Branden Grace、南アフリカ)が2017年の第146回全英オープン(The 146th Open Championship)で記録したメジャー最小の「62」を切るチャンスもあった。

 ケプカは「2つのパー5でともにパーだったし、8フィート(約2.4メートル)のバーディーチャンスをいくつか逃した。とんでもないスコアになっていたかもしれない」と悔やんだ。

 イングランド人として1919年のジム・バーンズ(Jim Barnes)氏以来の優勝を目指すトミー・フリートウッド(Tommy Fleetwood)は首位と4打差の単独3位につけた。フリートウッドと1打差の4位タイにはマイク・ロレンゾ・ベラ(Mike Lorenzo-Vera、フランス)やカン・スン(Sung Kang、韓国)、米国勢のチェズ・リービー(Chez Reavie)、ルーク・リスト(Luke List)、パット・ペレス(Pat Perez)の5人がつけている。

 さらに1打差の9位タイにはフィル・ミケルソン(Phil Mickelson、米国)、ジェイソン・デイ(Jason Day、オーストラリア)、ジョーダン・スピース(Jordan Spieth、米国)、ダスティン・ジョンソン(Dustin Johnson、米国)らメジャー優勝経験者を含む8人が名を連ねた。スピースは優勝すればキャリアグランドスラムを達成する。また、ジョンソンは優勝しなければ世界ランキング1位の座を失う可能性が高い。

 日本勢は松山英樹(Hideki Matsuyama)がイーブンパーで17位タイにつけ、小平智(Satoshi Kodaira)は3オーバーで74位タイ、今平周吾(Shugo Imahira)は4オーバーで91位タイだった。(c)AFP/Jim SLATER