【5月17日 AFP】カナダから輸出された大量のごみがフィリピンの港に放置されている問題で、フィリピン政府は16日、期限としていた15日までにカナダがごみを引き取らなかったとして、駐カナダ大使を召還した。テオドロ・ロクシン(Teodoro Locsin)外相が、駐カナダ大使と領事らに召還を伝える書簡を送ったとツイッター(Twitter)で明らかにした。

 両国の関係悪化の要因となっているのは、カナダの民間企業が2013年と14年にフィリピンに輸送したコンテナ約100個分の廃棄物。中身は腐りかけたごみなのに、誤ってリサイクル用とラベルが貼られたコンテナも含まれていた。

 ロドリゴ・ドゥテルテ(Rodrigo Duterte)大統領は先月、カナダ政府を激しく非難。フィリピン政府は、今月15日までにコンテナを引き取るようカナダに求めていた。

 これに対しカナダ政府は、問題のコンテナについては現在、カナダへの移送を手配中だと説明したが、期限には言及しなかった。

 ジャスティン・トルドー(Justin Trudeau)首相は16日、訪問先のフランス・パリで行った記者会見で、「この問題が迅速に解決されるよう、強く願っている」と述べている。(c)AFP