【5月16日 AFP】先月長期政権が崩壊したスーダンで、反政府デモの指導者らと民政移行について協議していた軍事評議会は16日、交渉を成立させるためにはさらに時間が必要だとして協議を中断した。この間、首都ハルツームでは治安状況が悪化している。

 スーダンを長年、強権支配してきたオマル・ハッサン・アハメド・バシル(Omar Hassan Ahmed al-Bashir)前大統領の失脚後、文民政権への移行に伴う新たな暫定統治機構の構成は最も厄介な問題となっている。

 軍事評議会と反政府デモの指導者らは、今後3年間の暫定統治機構に関する最終合意書を15日に決定する予定だった。

 しかし、ハルツームの軍本部前で行われているデモ隊の座り込みのそばで発砲があり、少なくとも8人が負傷したとの情報が入り、暫定軍事評議会の議長を務めているアブドルファタハ・ブルハン(Abdel Fattah al-Burhan)大将は交渉を72時間休止すると発表した。

 ブルハン大将は交渉再開の余地を残した一方で、反政府デモの参加者らに対し、ハルツーム市内のバリケード撤去や首都に出入りする橋や鉄道の再開を要求。さらに「治安部隊との衝突を誘発しないよう」求めた。さらに「反政府デモの中に武装した参加者が紛れ込んでおり、治安部隊に発砲している」と付け加えた。(c)AFP/Jay DESHMUKH, Bassem ABOUALABASS