【5月16日 AFP】国政選挙で激戦が続くインドの主要都市コルカタで、ナレンドラ・モディ(Narendra Modi)首相と野党指導者、双方の支持者による衝突が続き、緊張が高まっている。同市を含む西ベンガル(West Bengal)州では19日に投票が予定されているが、選挙管理委員会は15日、選挙運動の終了を1日前倒しし、16日午後10時とする指示を出した。

 警察によると、同市街頭では14日、100人余りが逮捕される衝突が発生。国政与党インド人民党(BJP)のアミト・シャー(Amit Shah)総裁が市東部での選挙集会から退席せざるを得なくなった。集会は武装した人員による警備の下で行われていた。

 モディ首相率いるBJPは他地域で議席を減らす見通しで、西ベンガル州での選挙活動に力を入れ、埋め合わせを図っている。同州には42議席が割り当てられており、BJPはその多くを持つトリナムール会議派(TMC)からまとめて議席を奪いたい考え。

 今回の総選挙は6週間にまたがって投票が行われており、19日が最後の投票日。西ベンガル州ではこの間、BJPとTMCの間で繰り返し暴力事件が起こってきた。

 BJPは、シャー総裁の遊説に対する攻撃を首謀したとして、TMCを率いるママタ・バネルジ(Mamata Banerjee)州首相を非難。デリー(Delhi)でTMCへの抗議行動が実施され、政府閣僚らが加わった。

 これとは別に、北東部アッサム(Assam)州のグワハティ(Guwahati)でりゅう弾1発を使った襲撃事件があり、当局によれば12人が負傷した。この事件では同州の分離独立を目指す武装集団アッサム統一解放戦線(ULFA)が犯行声明を出している。

 選挙の結果は23日に発表される。(c)AFP/Sailandra Sal