【5月16日 AFP】テニス、イタリア国際(Internazionali BNL d’Italia 2019)は15日、予定されていた全試合が雨天順延となり、ロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)の大会復帰戦は翌日に持ち越されることになった。

 例年、この時期のローマは温暖で快適な天気が続くが、この日は雨と寒さに見舞われ、最後に出場した2016年大会でドミニク・ティエム(Dominic Thiem、オーストリア)の前に3回戦敗退となったフェデラーは、ジョアン・ソウザ(Joao Sousa、ポルトガル)との初戦の開始を待たなければならなかった。

 しかし、試合の開始時刻が徐々に遅れ、最終的には9時間以上が経過した午後8時にようやく全試合の中止が決定。イタリア国際は16日の午前10時に再開されることになった。

 悪天による順延が決まったことで、先週のマドリード・オープン(Mutua Madrid Open 2019)を制したノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)や、前年王者のラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)も過密日程を強いられることになった。

 女子では、世界ランキング1位の大坂なおみ(Naomi Osaka)が、マドリード・オープンの1回戦で勝利したドミニカ・チブルコバ(Dominika Cibulkova、スロバキア)との試合開始を待たされた。

 当初、フェデラーは午前11時からソウザとの試合に臨む予定だったが、結局は混み合ったロッカーとラウンジでの待機を余儀なくされた。

 大会主催者は、フェデラーの復帰に伴う増収を見込んでこの日のチケット価格を倍に設定していたが、「払い戻し不可」の方針はファンの怒りを買った。

 しかしその後、主催者はこの日のチケット購入者が翌日の試合を無料観戦できるよう対応し、それが不可能な人には返金に応じる構えを見せた。

 前日の記者会見で、主催者がチケット価格を倍にしたことを聞かされていたフェデラーは、あまり良い印象を受けなかったようで、「そのことに怒っているファンがいると聞いた。当然残念だ」「私がこの大会に出場できることをとてもうれしく思っているという事実が奪われないよう願う」と話していた。 (c)AFP