【5月15日 AFP】ジロ・デ・イタリア(Giro d’Italia 2019)は14日、第4ステージ(オルベテッロからフラスカーティ、235キロメートル)が行われ、総合優勝を争うモビスター・チーム(Movistar Team)のリチャル・カラパス(Richard Carapaz、エクアドル)がステージを制した一方、終盤の大量落車に巻き込まれたチームサンウェブ(Team Sunweb)のトム・デュムラン(Tom Dumoulin、オランダ)は、トップに4分も離される痛恨の結果に終わった。

 2018年にはジロとツール・ド・フランス(2018 Tour de France)で総合2位、そして2017年にはジロの総合優勝とロード世界選手権(2017 UCI Road World Championships)の個人タイムトライアルのタイトルを獲得し、今やあらゆる主要ステージレース、ワンデーレースで優勝候補に挙げられるデュムランだが、これで総合首位に立つチーム・ユンボ・ビスマ(Team Jumbo Visma)のプリモシュ・ログリッチ(Primoz Roglic、スロベニア)とは4分30秒差の総合56位に転落。レース後には「間違いなく、僕にとっての総合はこれで終わった」とコメントした。

 レースは残り7キロで大量落車が発生すると、これを生き残ったログリッチをはじめ、総合を争うミッチェルトン・スコット(Mitchelton-Scott)のサイモン・イェーツ(Simon Yates、英国)やアスタナ(Astana Pro Team)のミゲル・アンヘル・ロペス(Miguel Angel Lopez、コロンビア)ら11人が集団を引き離す展開となった。

 そしてカラパスが残り数百メートルある中でロングスパートをかけると、この仕掛けになんとか反応したロット・ソウダル(Lotto Soudal)のカレブ・ユアン(Caleb Ewan、オーストラリア)とUTE(UAE TEAM EMIRATES)のディエゴ・ウリッシ(Diego Ulissi、イタリア)をそれぞれ2位と3位に抑え、優勝を飾った。

 ログリッチも3人から2秒遅れでフィニッシュし、総合を争うライバルたちに16秒の差をつけることに成功した。

 一方のデュムランは、落車して膝から流血した後はほとんど力を入れてペダルを漕ぐことができなかった。レース後は曲がらない膝のX線検査を受けるため、病院へ向かっており、タイトル争いは厳しい状況となっている。(c)AFP