【5月14日 AFP】国連教育科学文化機関(UNESCO、ユネスコ)の世界遺産(World Heritage)に登録されているベトナムのハロン湾(Ha Long Bay)。そそり立つ岩山を目当てに訪れる観光客の大半はクルーズ船を利用するが、先週、ヘリコプターの運航が始まり、空からの景色を楽しむことができるようになった。

 ヘリコプター運航会社のベル(Bell)によると、5人乗りヘリコプターを利用した場合の料金は、12分125ドル(約1万4000円)から。最高高度は300メートルで、石灰岩の島々やクルーズ船、平底船などが浮かぶ湾の景色を楽しむことができる。増加する世界第2の経済大国、中国からの観光客を取り込むのが狙いだという。

 ハロン湾はベトナム有数の観光地で、毎日500便のクルーズ船が行き来し、最近開港した空港も、一帯の観光客増加に一役買っている。

 一方で、ハロン湾のあるクアンニン(Quang Ninh)省の観光当局によると、観光客や人口の増加、都市化などにより環境面で懸念も出ている。クルーズ船からハロン湾に廃棄される汚水対策として、下水管理システムの導入も近く検討しているという。(c)AFP