【5月14日 AFP】テニス、イタリア国際(Internazionali BNL d'Italia 2019)は13日、女子シングルス1回戦が行われ、大会第10シードのセレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)と姉のヴィーナス・ウィリアムス(Venus Williams、米国)は対照的な形で初戦を突破し、同大会では約20年ぶりに激突することになった。

 通算4度の大会制覇を誇る37歳のセレーナは、けがで2か月ぶりとなる復帰戦で、予選勝者のレベッカ・ペテルソン(Rebecca Peterson、スウェーデン)を6-4、6-2で退け、わずか1時間16分で勝利を手にした。

 しかし、同大会でのタイトル獲得は1999年の一度だけとなっているヴィーナスは、エリーゼ・メルテンス(Elise Mertens、ベルギー)を相手に3時間を超える激戦を強いられ、7-5、3-6、7-6(7-4)での辛勝となった。

 四大大会(グランドスラム)通算23勝のセレーナは、3月に行われたBNPパリバ・オープン(BNP Paribas Open 2019)を体調不良で途中棄権した後、同月のマイアミ・オープン(Miami Open 2019)ではきょうと同じ相手を退けて初戦を突破したものの、2回戦は膝のけがで棄権していた。

 現在世界ランク11位につけるセレーナはこの日、夫のアレクシス・オハニアン(Alexis Ohanian)氏が見守る中で、同64位のペテルソンを相手に2本目のマッチポイントで勝利を締めくくり、「感触は良かった。どういう感じになるか分からなかった」と振り返った。

「久しぶりの大会で、今年はほとんどプレーしていなかった。それは自ら選んだことではなく、どうしようもないことだった」「とにかく、何が何でも大会に出てプレーしたいと思っていたけれど、それは無理だった」

「ようやく復帰できてうれしい。このまま調子を上げていけることを願っている」

 ローマで開催されるイタリア国際でヴィーナスと対戦するのは21年前の1998年大会以来となることについて、セレーナは「うそみたい」「確かあれは準決勝か決勝だった。いや、準々決勝? ぼんやりとしか覚えていない」とコメントした。

「私たちは何度も対戦している。最近は序盤で当たることが多いみたい。どうなるか見てみよう」

 一方のヴィーナスはこの日、セレーナが試合前に「姉は厳しい1回戦を引き当てた」と予想していたように、計8本のマッチポイントをしのがれるなど相手の反撃を許したが、最後はタイブレークにもつれた第3セットを勝ち抜き、通算31回目の姉妹対決に駒を進めた。

 直近の全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2018)を含め、ヴィーナスとの通算戦績を18勝12敗でリードしているセレーナは、「私たちはお互い同じくらい手ごわい選手。2人とも切実に対戦したいと思っている。ともにベストを尽くす」と警戒した。

 グランドスラム通算7勝のヴィーナスは、セレーナ戦では負けなしだった時代に臨んだローマ大会での直接対決について、覚えていることは「ほとんどない」と話すと、「妹は良いプレーをしてくるだろうし、本当に良い戦いを仕掛けてくるはず。それは当然のこと」と付け加えた。(c)AFP/Emmeline MOORE