【5月13日 AFP】スリランカ政府は13日、キリスト教の祝日イースター(Easter、復活祭)に起きた連続爆発事件後に反イスラム暴動が複数の町で発生していることを受け、交流サイト(SNS)「フェイスブック(Facebook)」やメッセージアプリ「ワッツアップ(WhatsApp)」など、ソーシャルメディアのプラットフォームへのアクセスを遮断した。

 同国では先月21日、ホテル3軒と教会3か所でイスラム過激派による自爆攻撃が発生し、258人が死亡。それ以降続く宗教間の緊張状態の結果、イスラム教徒が経営する商店がキリスト教徒のグループに襲われる事例が複数発生している。

 警察によると、北西部チラウ(Chilaw)で12日、イスラム教徒の商店主がフェイスブックに「これ以上笑うな、そのうち泣き叫ぶことになるだろう」と投稿。地元のキリスト教徒はこれを、近々起きる攻撃への警告と受け取め、暴徒らがこの店主の店を襲い、近所のモスク(イスラム礼拝所)を荒らした。治安部隊が人々を追い払おうと空に向けて発砲したが、暴動は周辺の町にも広がり、イスラム教徒が経営する店が複数襲われたという。

 チラウおよびその周辺地域での外出禁止令は、13日には緩和された。だが新たな暴動を防ぐためにソーシャルメディアの禁止措置が取られたという。

 同国では事件以降、非常事態宣言が施行され、治安当局には長期間にわたって容疑者を逮捕・拘束できる広範囲な権限が与えられている。(c)AFP/Amal JAYASINGHE