【5月13日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は12日、米国の対中関税引き上げは米中双方を苦しめると米高官が発言したことを受け、関税引き上げの意義を改めて強調し、自身の政策を擁護した。

 トランプ氏は米国家経済会議(NEC)のラリー・クドロー(Larry Kudlow)委員長が、関税によって米中双方が苦しむだろうとテレビ番組で発言したことを受けて、「思い出せ、中国は米国との取り決めを破り再交渉しようとした。われわれは中国から数百億ドルの関税を取ることになる」とツイッター(Twitter)に投稿した。

 ところが研究では、実際に関税の直接的影響を受けるのは米国民であることが明らかになっている。関税を収めるのは輸入業者であり、結果的に少なくとも一部の消費者に負担がかかる。

 トランプ氏のツイートは、クドロー氏が12日に出演した「フォックス・ニュース・サンデー(Fox News Sunday)」のインタビュー後に発信されたもの。クドロー氏は番組ホストのクリス・ウォーレス(Chris Wallace)氏に、関税を収めるのは中国ではないと認め、「実際には(米中)双方が報いを受けることになる」と述べた。

 クドロー氏は、トランプ氏と中国の習近平(Xi Jinping)国家主席が6月28~29日に大阪で開かれる20か国・地域(G20)首脳会議に合わせて会談し、貿易交渉の意見の相違について話し合う可能性が高いと述べたが、新たな交渉の日程は示さなかった。(c)AFP