【5月12日 AFP】テニス、マドリード・オープン(Mutua Madrid Open 2019)は11日、男子シングルス準決勝が行われ、大会第1シードのノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)が7-6(7-2)、7-6(7-4)で第5シードのドミニク・ティエム(Dominic Thiem、オーストリア)を下し、決勝進出を決めた。

 今年の全仏オープンテニス(French Open 2019)では、通算12回目の大会制覇を目指すラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)の最大の脅威になるとみられるジョコビッチは試合後、「世界最高の選手の一人(ティエム)から非常に大きな勝利となった」と語った。

 ジョコビッチとナダルは今大会の決勝で顔を合わせる可能性があったが、第2シードのナダルは遅い時間帯に行われた試合で第8シードのステファノス・チチパス(Stefanos Tsitsipas、ギリシャ)に4-6、6-2、3-6で敗れた。

 ジョコビッチは全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2019)を制した後に1か月の休養を取って以降、BNPパリバ・オープン(BNP Paribas Open 2019)、マイアミ・オープン(Miami Open 2019)、モンテカルロ・マスターズ(Monte-Carlo Rolex Masters 2019)で早期敗退に終わるなど、調子を落としていた。

 しかし、敗れたティエムがジョコビッチはベストの状態に近かったと話すなど、4大会連続の四大大会(グランドスラム)優勝が懸かる全仏オープンを前に、自身がメジャー通算15勝の王者であるゆえんを示している。

 ティエムは「彼は再び100パーセントに戻りつつある」「グランドスラムが近づくにつれて、調子を上げてくる」と語った。

 ナダルを倒すなどして先月のバルセロナ・オープン(Barcelona Open Banc Sabadell 2019)を制したティエムは、今大会でも準々決勝でロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)を撃破。この日のジョコビッチ戦でも接戦を演じ、ローラン・ギャロス(Roland Garros、全仏オープン)の優勝候補の一角に名乗りを上げている。

 昨年の全仏ではナダルの前に準優勝に終わったティエムは「ノバクやラファ(ナダル)のような選手に勝つには、少しの運や勢いのようなものが必要。でもきょうはそれがなかった」「毎回彼らのような選手に勝つことはできないし、問題はない」とコメントした。(c)AFP