【5月11日 AFP】イスラエルが占領するゴラン高原(Golan Heights)で、同地に生息する希少なハゲワシの半数近くが死んでいたことが判明した。イスラエル自然・公園局(Israel Nature and Parks Authority)が10日、明らかにした。有毒物を摂取したことが原因とみられる。

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 自然・公園局の局長はAFPに対し、同地で生き残っていたシロエリハゲワシ約20羽のうち8羽の死骸が10日、発見されたという。

 同局は、ハゲワシの死は「深刻な問題」だと指摘し、今回の件の責任を負う者を捜し出し、裁判にかけると明言。ただ、毒殺が故意のものかどうかについてはコメントを拒否した。

 キツネ1匹とジャッカル2匹の死骸も見つかっており、病状が悪い2羽のシロエリハゲワシは、治療のために動物病院へ移送された。

 ゴラン高原のイスラエル側に生息していたハゲワシの数は、過去20年間で著しく減少。1998年には130羽だった生息数は、今回の件以前の段階で、約20羽にまで減少していた。(c)AFP