【5月11日 AFP】ベネズエラの野党指導者フアン・グアイド(Juan Guaido)氏が議長を務める国民議会(National Assembly)のエドガル・サンブラノ(Edgar Zambrano)副議長が10日、首都カラカスの軍事刑務所に収容された。同氏は、グアイド氏が先週、画策した蜂起に協力したとして逮捕されていた。11日に行われようとしているニコラス・マドゥロ(Nicolas Maduro)政権に対する抗議デモを前に、同国では再び緊張が高まっている。

 最高裁判所は、下級裁判所の評決を発表する文書で、サンブラノ氏が「反逆、共謀、市民の暴動という甚だしい罪」を犯さないよう予防勾留されたことを明らかにした。同氏は、カラカス最大の軍事施設、「フエルテ・ティウナ(Fort Tiuna)」の軍事警察本部に移送されたという。

 サンブラノ氏は8日、グアイド氏が4月30日に呼び掛け、治安部隊の一部が後ろ盾となったものの失敗に終わった蜂起を支持したとして、マドゥロ政権の情報機関「セビン(SEBIN)」に逮捕されていた。サンブラノ氏は、この蜂起を支持したとして最高裁判所から訴追された10人のうちの一人。

 訴追された別の議員、ルイス・フロリド(Luis Florido)氏は10日に公開したビデオメッセージで、隣国コロンビアに逃れたと明かし、「議員たちを拘束しようとする政権から身を守った」と語った。他の3人の議員、リチャード・ブランコ(Richard Blanco)氏、マリエラ・マガヤネス(Mariela Magallanes)氏、アメリコ・デ・グラチア(Americo De Grazia)氏は、カラカス市内にあるアルゼンチンとイタリアの大使館に保護を求めている。

 グアイド氏は、野党議員らに対する最高裁の措置に異議を唱えるため、11日に全国的なデモを実施するよう呼び掛けている。(c)AFP/Diego URDANETA