仏軍、ブルキナファソで人質4人救出 兵士2人死亡
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【5月10日 AFP】(更新、写真追加)フランス軍は9日夜から10日にかけて、アフリカ西部ブルキナファソ北部で人質となっていたフランス人男性旅行者2人の救出作戦を実施し、この2人と米国人1人、韓国人1人を救出した。その際、仏兵2人が死亡した。仏大統領府が10日発表した。
旅行者2人は隣国ベナンにあるパンジャリ(Pendjari)国立公園で1日に行方不明になっていたことから、同国で誘拐された後にブルキナファソに連行されたとみられる。
他の2人はどちらも女性で、フランス人旅行者と共に拘束されていることは事前に知られておらず、作戦のさなかに兵士に発見された。複数の高官は、女性らは28日間拘束されていたとしている。
フロランス・パルリ(Florence Parly)仏国防相は記者団に対し、「(女性らの)存在は誰も知らなかった」と説明。米韓両政府にも、2人がブルキナファソにいるとの認識はなかったようだと述べた。
ブルキナファソではここ数か月、イスラム過激派グループが攻撃を激化させ、治安が悪化している。
今回の作戦はエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)仏大統領が承認したもので、人質が北方の隣国マリの無法地帯に移されることを阻止する最後のチャンスに実施された。
作戦では誘拐犯6人のうち4人が死亡。パルリ国防相は「テロリストと犯罪集団へのメッセージは明確だ。フランスおよびフランス国民を攻撃する者がいれば、われわれは全力を尽くしてその者らを追跡し、見つけ出し、壊滅させる」と言明した。
アフリカ北西部のサヘル(Sahel)地域が貧困と暴力に苦しむ中、フランスは「バルハン(Barkhan)」と銘打った作戦の一環で、同地域に特殊部隊を含む兵力を数千人規模で駐留させている。(c)AFP/Hazel