【5月10日 AFP】米国とアフガニスタンの旧支配勢力タリバン(Taliban)は、カタールの首都ドーハで行われていた和平協議を終え、前進はしたもののペースはゆっくりだとする談話を発表した。アフガニスタンの首都カブールで8日、タリバンの武装集団が、米国が出資する援助団体を襲撃する事件が起きた傍らで協議は実施された。

 米国のザルメイ・ハリルザド(Zalmay Khalilzad)アフガニスタン和平担当特別代表は、6度目となる今回の協議について、和平案の「核心」を検討することを開始したと明らかにした。

 ハリルザド氏はツイッター(Twitter)への投稿で、「アフガニスタン紛争の終結に向けた枠組みについて、われわれは着実だがゆっくりと前進した」と述べた。

 ドーハでタリバンの政治報道官を務めるスハイル・シャヒーン(Suhail Shaheen)氏も「いくらかの進展」があったと述べ、米国とタリバンが再び協議を実施することを示唆した。

 米国は最終的な協定の一環となる駐留部隊の撤退条件として、タリバンに対し、安全の確保、停戦、さらにアフガニスタン政府や議員らとの「国内」対話の実施を要求している。しかしタリバンは、米国が撤退期限を発表しない限り、これらは実施しないと主張している。

 一方、カブールでは8日、米国が出資している非営利団体カウンターパート・インターナショナル(Counterpart International)がタリバンの自爆犯1人と武装集団4人の攻撃を受け、9人が死亡した。(c)AFP