【5月8日 AFP】(写真追加)マイク・ポンペオ(Mike Pompeo)米国務長官は7日、イラクの首都バグダッドを予告なしに訪問し、同国首脳らと会談した。米・イラン間の緊張が高まる中、予定していたドイツ訪問を取りやめてイラクを訪れた。同長官は、イラク側は会談後、米国の利益を守ることを約束したと述べた。

 ポンペオ長官はドイツ訪問を予定していたが、米国務省は「差し迫った問題」を理由に突如訪問の中止を発表していた。同省はその際、長官の新たな行き先は明かしていなかった。

 ポンペオ長官は詳細を伏せつつ、イラクを訪れたのはイランが「活動をエスカレートさせている」ためだと説明。脅威の増大についてイラク側に伝え、米関係者の保護に必要な措置を取れるようにする意図があったとした。

 同長官はバグダッドに4時間滞在し、イラクのバルハム・サレハ(Barham Saleh)大統領、アデル・アブドルマハディ(Adel Abdel Mahdi)首相とそれぞれ会談。記者らに対し、会談では「イラクが同国にいる米国民を適切に保護できるようにしておくことの重要性」を話し合ったと述べ、大統領と首相から「自らの責任を理解しているとの保証」を得たと説明した。 

 米国は5日、イランに「明確で誤解の余地のない」メッセージを送るためとして、中東に空母打撃群と爆撃部隊を派遣すると発表したばかり。ジョン・ボルトン(John Bolton)米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は派遣について、「数々の憂慮すべき兆候や警戒情報の増大」に対応する措置だと説明したものの、詳細は明らかにしなかった。(c)AFP