【5月7日 AFP】スペインの首都マドリードの裁判所は6日、同国北東部カタルーニャ(Catalonia)自治州のカルレス・プチデモン(Carles Puigdemont)前首相が今月の欧州連合(EU)欧州議会選挙に出馬できるとの判断を示した。出馬を禁じた選挙管理委員会の決定を覆した形。

 プチデモン氏は2017年、カタルーニャ自治州の分離独立を試みた後、国外に逃亡した。マドリード裁判所の報道官は、プチデモン氏に加え、カタルーニャ自治州政府の一員として同氏と共にカタルーニャ独立運動を推し進めたトニ・コミン(Toni Comin)氏とクララ・ポンサティ(Clara Ponsati)氏も欧州議会への出馬が可能との見解を示した。

 3人に対しては、2017年10月に起きたカタルーニャ独立の試みへの関与を理由に、スペイン国内で逮捕状が出されている。このため、今月26日の欧州議会選で当選したとしても、実際に議員を務めることができるかは不透明だ。

 スペイン最高裁は、マドリードの裁判所による判断に先立つ5日、選挙への出馬は憲法で認められた「基本的権利」であり、国外に逃れていても出馬資格は失われないとして、プチデモン氏らの出馬を禁じる根拠はないとの判断を示していた。(c)AFP/Marianne BARRIAUX