■専門家の見方は

 北朝鮮アナリストのアンキット・パンダ(Ankit Panda)氏は、金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)朝鮮労働党委員長が自らに課したミサイル実験の一時停止は大陸間弾道ミサイルにのみ適用されるもので、4日の発射はこれに違反しないと指摘し、次のように述べた。

「北朝鮮はこれまで一般的に、米国との交渉が行われている間は何の実験もしてこなかった。(今回発射されたということは、)交渉は行われていないということだ」 

 元韓国陸軍大佐のキム・キホ(Kim Ki-ho)氏は、200キロ飛翔できるミサイルは首都ソウルはもちろん中部の大田(Daejeon)にまで到達可能で、韓国に暮らす人に深刻な影響を与え得ると指摘する。

 米首都ワシントンに拠点を置く保守派シンクタンク「センター・フォー・ナショナル・インタレスト(Center for the National Interest)」のハリー・カジアニス(Harry Kazianis)朝鮮半島研究ディレクターは、「金委員長は、自分の武器の能力が日一日と高まっていることを世界に、特に米国に気付かせようと決心した」と述べた。「核戦争の脅しと個人攻撃という、緊張を高める危険な悪循環の日々に戻り始めているのではないかと私は懸念している。それは何としても避けなければならない」 (c)AFP/Claire LEE