【5月4日 AFP】(更新)韓国軍合同参謀本部(JCS)は4日、北朝鮮が同日午前9時6分から9時27分にかけて(いずれも日本時間同)、北朝鮮東岸の元山(Wonsan)に近い虎島(Hodo)半島から複数の飛翔(ひしょう)体を発射したと発表した。

【図解】北朝鮮のミサイル

 JCSによると、これらの飛翔体は日本海(Sea of Japan 韓国では東海 East Sea of Korea)に向けて70~200キロ飛行したという。JCSは当初、詳細不明の短距離ミサイルが発射されたと発表していた。

 韓国の康京和(カン・ギョンファ、Kang Kyung-wha)外相は3日、北朝鮮は制裁緩和を望むなら「目に見えて具体的かつ実質的な」非核化の行動を見せなければならないと発言したばかりだった。北朝鮮は、米国との非核化交渉が行き詰まっているなか、米国に圧力を掛けるため短距離ミサイルを発射した可能性がある。

 サラ・サンダース(Sarah Sanders)米大統領報道官は、「北朝鮮の今夜の行動は把握している。必要に応じて監視を続ける」と述べた。

 日本の防衛省は、弾道ミサイルの日本の領域への飛来は確認されていないと発表した。

 物別れに終わった今年2月の米朝首脳会談以降、米朝両国政府は対立している。首脳会談で北朝鮮は制裁の即時緩和を求めたが、双方はその見返りに北朝鮮が何を放棄するかで合意できなかった。

 今週、北朝鮮の崔善姫(チェ・ソンヒ、Choe Son Hui)外務次官は、米政府は経済制裁に対する姿勢を変えない限り、「願わない結果を見ることになるだろう」と警告していた。

 北朝鮮が前回ミサイルを発射したのは2017年11月。北朝鮮は歴史的な初の米朝首脳会談が行われた昨年、ミサイル発射実験や核実験を実施しなかった。