■不可解な肥満遺伝子

 研究ではさらに「FTO」と呼ばれる遺伝子に特定の変異がある場合においては、砂糖入り飲料が好まれることも明らかになった。過去の研究ではこの同じ変異が肥満リスクの低下にも関連付けられていたため、この結果は予想外だった。

 この結果についてコルネリス氏は「直観に反する」ものであると指摘する。しかし、「FTOが不可解な遺伝子であり、それと肥満との関連については正確に分かっていない」とし、「体重管理とリンクする行動に関係している可能性が高い」ことを説明した。

 今回の研究で導き出された結果については今後、不健康な摂取傾向への対策を見つける際に研究者の助けとなると考えられる。

 糖分の多い飲み物は、肥満と肥満に関連するさまざまな疾患とつながっているとされる。一方、アルコール飲料は200以上の疾患に関連付けられており、世界の死亡の約6%に関与している。

「こうした摂取(パターン)への介入を考える場合、今回の研究から見えてくるものの一つは、それが精神刺激作用である可能性が高く、行動パターンを変化させる妨げとなると考えらえるということだ」とコルネリス氏は話した。(c)AFP/Issam AHMED