【5月2日 AFP】(更新)ベネズエラの首都カラカスで1日、メーデー(May Day)のデモが行われ、野党指導者のフアン・グアイド(Juan Guaido)氏がニコラス・マドゥロ(Nicolas Maduro)大統領に対する抗議を呼び掛けた。市内では前日に続き、野党支持者と兵士らの衝突が発生し、女性1人が撃たれて死亡した。

 人権団体「ベネズエラ社会的対立監視団(OVCS)」がツイッター(Twitter)への投稿で明らかにしたところによると、死亡したのは27歳の女性。「デモの最中に頭部を撃たれた」後、搬送先の病院で死亡が確認されたとして、OVCSは「殺人」だと非難している。

 また、保健当局は1日の衝突で少なくとも46人が負傷、うち1人は銃で撃たれたと発表した。

 グアイド氏が昨日マドゥロ氏に対する軍蜂起を試みたカラカス東部の空軍基地付近では、デモ隊が投石を行い、幹線道路を封鎖しようとしたため、国家警備隊が催涙ガスを使用した。

 野党支持者とマドゥロ政権側の治安当局との衝突が2日目を迎える中、米国はベネズエラの危機を食い止めるために必要であれば軍事行動も辞さない構えを表明。米国とロシアはベネズエラ情勢の悪化をめぐり互いを非難し、冷戦(Cold War)時代さながらの対立が生まれている。

 前日の軍蜂起は失敗に終わったとみられるものの、50か国以上からベネズエラ暫定大統領と認められているグアイド氏は、カラカスでのメーデーのデモに集まった支持者らに対し、「労働者が祝えることは何もない」「われわれはベネズエラ国民の自由を勝ち取るまで、路上にとどまり続ける」と宣言した。(c)AFP/Alexander MARTINEZ / Esteban ROJAS