【5月2日 AFP】フランスの首都パリで1日、メーデー(May Day)のデモが行われ労働組合員や反政府デモ運動「ジレ・ジョーヌ(黄色いベスト、gilets jaunes)」の参加者など数万人が参加した。この中、一部の過激化したデモ隊と機動隊が衝突し、機動隊は催涙ガスを浴びせた。

 政府の掲げた、路上での暴力に対する「ゼロ・トレランス(不寛容)」政策が試されたこの日、パリにはその他、反資本主義を掲げる人々も集まった。このため治安部隊が厳戒態勢を敷いており、緊張は目に見えていた。

 エマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)仏大統領は、警官や憲兵に対し暴力には「極めて強い姿勢」で臨むよう指示。警備上の理由から市の一部が封鎖される中、パリには警官と憲兵7400人余りが配備された。

 モンパルナス(Montparnasse)大通りでは、集まっていた人の中から前に出てきた、黒い服に身を包んだ覆面の無政府主義者ら数百人に治安部隊が催涙ガスを浴びせた。無政府主義者らは「誰もが警察を憎んでいる!」と叫びながら空き瓶などを投げていた。

 ただメーデーの行進が行われたこの日の騒動の件数は予想より少なかったようで、過去数か月に起きたものほど大きなものではなかったとみられる。(c)AFP/Marie Giffard and Hazel Ward