【5月1日 AFP】ラグビーニュージーランド代表のLOサム・ホワイトロック(Sam Whitelock)が、今年のW杯日本大会(Rugby World Cup 2019)後にジャパンラグビートップリーグのパナソニックワイルドナイツ(Panasonic Wild Knights)に加入することが分かった。

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 その一方で、ホワイトロックは30日にニュージーランドラグビー協会(NZR)と新たに長期契約を結び直しており、引き続きオールブラックス(All Blacks、ニュージーランド代表)でプレーすることも決まっている。

 ホワイトロックは、スーパーラグビー(Super Rugby)のクルセイダーズ(Crusaders、ニュージーランド)時代の恩師ロビー・ディーンズ(Robbie Deans)氏と再会する日本でのプレーを楽しみにしている。ホワイトロックは「今回の決定で、しばらく家族と過ごす時間を取り、日本という新たな環境を経験できる。リフレッシュし、準備を整えたうえで、2020年の残り期間とそれ以後の戦いに臨める」とコメントした。

 オールブラックスは通常、海外チームでプレーする選手の代表入りを認めていないが、テストマッチ出場108キャップを誇るホワイトロックはチームの要であるため、史上初めてルールの緩和を決めた。協会のスティーブ・チュー(Steve Tew)最高経営責任者(CEO)は「主力選手との再交渉では柔軟性が必要で、今回はそれを実践した」と話した。

 W杯後のホワイトロックは、スーパーラグビーの2020年シーズンには参戦せず、パナソニックでプレーする。これまでは、一時的な海外挑戦のためには代表漏れを受け入れるしかなかったが、ホワイトロックは「ニュージーランドラグビーに長年飛びぬけた貢献をしてきたこと、また4年契約を結んだ事実を根拠に」2020年も代表でプレーする。

 オールブラックスでは、W杯を最後に主将のキーラン・リード(Kieran Read)ら多くのベテランが代表を退く意向で、W杯連覇中の王者はレベルを維持する必要がある。8人のトップ選手が引退した2015年のイングランド大会(Rugby World Cup 2015)後はリードらがその役割を果たしており、今回は現在30歳のホワイトロックが次期主将候補といわれている。

 チューCEOは「他の多くの主力選手と共に、サムも再びチームに力を貸してくれるから、それが今後4年間の強固な土台になる」とコメントした。(c)AFP