【4月30日 AFP】フランス・リーグ1、パリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)のトーマス・トゥヘル(Thomas Tuchel)監督は29日、フランス杯(French Cup 2018-19)決勝後に行われた表彰式で、ファンを殴打したネイマール(Neymar da Silva Santos Junior)を非難した。

 スタッド・ド・フランス(Stade de France)での決勝でレンヌ(Stade Rennes FC)と対戦したPSGは早々に2点のリードに成功したが、そこから2-2に追いつかれて延長戦に突入。そして迎えたPK戦に5-6で敗れ、優勝を逃した。

 試合後、メダルを受け取りに行こうとするPSGの選手をファンの一人がスマートフォンで撮影し、やじを飛ばしていると、興奮したネイマールが男性に手を上げた。

 居合わせた複数のファンによって撮影された今回の一件について、トゥヘル監督は「あれはだめだ。シンプルにやってはいけない行為」とコメントした。

「負けた後に階段を上るのは簡単ではない。私を含めチーム全員にとって非常に難しいことだ。でも受け入れなければならない」「負けたときは敬意を示す必要がある。観客と衝突なんてしてはならない」

 この試合では、延長後半13分に危険なタックルをしたキリアン・エムバペ(Kylian Mbappe)が退場になっており、ネイマールの一件は、後味の悪い夜を過ごしたPSGに追い打ちをかけることになった。

 フランス杯の5連覇を逃したPSGはリーグ戦こそ制覇したものの、今季はこれで出場したすべてのカップ戦で優勝を逃したことになる。中でも、マンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)に敗れて16強止まりとなった欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2018-19)での敗退は最も手痛かった。

 ネイマール本人は自身のインスタグラム(Instagram)に「自分がまずいことをしたかって?」「その通りだ。だけど黙っているわけにはいかなかった」とコメントしている。

 チャンピオンズリーグでユナイテッドに敗れた後、審判団に暴言を吐いたとして欧州サッカー連盟(UEFA)から3試合の出場停止処分が下されたばかりのネイマールには、今回の件に対しても処分が検討されている。(c)AFP