【4月30日 AFP】サッカーフランス杯(French Cup 2018-19)の表彰式でチームメートを侮辱したファンに暴行したパリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)のネイマール(Neymar da Silva Santos Junior)に対し、同選手の母国ブラジルメディアから29日、批判の声が上がった。

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 27日にスタッド・ド・フランス(Stade de France)で行われたレンヌ(Stade Rennes FC)との決勝で、PSGは両チーム2-2で迎えたPK戦に5-6で敗れた。試合後には、ネイマールがメダルを受け取りに行ったチームメートにやじを飛ばしたファン1人に手を出した様子が、多くの観客のスマートフォンで撮影されていた。

 ネイマールはわずか数日前、PSGがマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)に敗れて敗退が決定した欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2018-19)の試合後に審判団に暴言を吐いたとして、欧州サッカー連盟(UEFA)から来季3試合の出場停止処分が下されたばかりだった。

 その後ファンを殴った誤ちを認めたネイマールは、自身のインスタグラム(Instagram)で、「自分がまずいことをしたかって?」「その通りだ。だけど黙っているわけにはいかなかった」と弁明した。

 これに対してブラジルのスポーツ解説者からは批判の声が上がり、フォリャ・ジ・サンパウロ(Folha de Sao Paulo)紙のコラムニストであるジュカ・クフォウリ(Juca Kfouri)氏は、「まるで収まる気配がない彼の愚行は、教養の欠如や反抗気質、そして浅慮というだけでは不十分だ。ネイマールは自分が腰抜けであることを示している」と言い放った。

「持っている才能のすべてにおいて、ネイマールはリオネル・メッシ(Lionel Messi)とクリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)には一生かなわない。それで満足だというなら、勝手にさせておけばいい」

 ネイマールについては同紙の別のコラムニストも、「反抗期の青二才」になり下がったと批判しているほか、ブラジルのニュースサイト「テラ(Terra)」では、同選手は「周囲からの批判やフラストレーションに対処する能力がないようにみえる」「このブラジル選手は、こうした空想世界にとどまっている方が居心地が良いのかもしれないが、そろそろ現実世界に生きることを始めた方がいい」との見解が示された。

 一方、暴行を受けた28歳の男性は、ネイマールを侮辱したことは否定しており、スポーツ日刊紙レキップ(L'Equipe)に「お前らは弱いと言ってやったんだ」「上がっていくヴェッラッティやブッフォンに『この雑魚どもが。行こうぜレンヌ!』とからかっただけだ」と話している。(c)AFP