【4月29日 AFP】27日に行われたサッカーフランス杯(French Cup 2018-19)決勝のレンヌ(Stade Rennes FC)対パリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)戦で、準優勝となったPSGのネイマール(Neymar da Silva Santos Junior)が、表彰式の途中で自分たちを侮辱した観客に手を出したことがインターネット上で騒ぎとなっている。ネイマール本人も行為を認めている。

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 試合はネイマールの得点などでPSGが早々に2点のリードを奪ったが、その後レンヌに追いつかれて延長戦に突入。そして迎えたPK戦に5-6で敗れ、チームは準優勝となった。

 すると表彰式で、PSGの選手が近くの観客と握手を交わしながらメダルを受け取るために階段を上っていく中、列の最後尾近くにいたネイマールが観客の一人の顔に向かって拳を繰り出した。この場面は、殴られた男性本人も含めて多くの観客がスマートフォンで撮影している。

 ネイマールは「自分がまずいことをしたかって?」「その通りだ。だけど黙っているわけにはいかなかった」とコメントしている。

 男性はレンヌから来た20代後半の配送ドライバーとのことで、アップロードされた動画の男性の言葉をネイマールの友人が書き起こし、自身のインスタグラム(Instagram)に投稿している。

 それによれば、男性はまず、この日出番のなかった控えのジャンルイジ・ブッフォン(Gianluigi Buffon)とライヴィン・クルザワ(Layvin Kurzawa)に対して「おいブッフォン、汚いブッフォン! おいクルザワ、触るんじゃねえよ」と叫び、さらにマルコ・ヴェッラッティ(Marco Verratti)には「このレイシスト!」と言っていた。

 そしてネイマールに「サッカーを勉強してこい」と言うと、これに反応したネイマールがスマートフォンを押しのけて男性の顔を殴った。友人の投稿に対して、ネイマールは「チームメートを守った僕のことは誰が守ってくれるんだ?」と返信している。

 クラブも迅速に行動し、「レンヌの選手の友人がわれわれの全選手を侮辱し、(SNSで)騒ぎを起こしている」と発表している。

 対して男性はスポーツ日刊紙レキップ(L'Equipe)に「侮辱したわけじゃない」「お前らは弱いと言ってやったんだ」「上がっていくヴェッラッティやブッフォンに『この雑魚どもが。行こうぜレンヌ!』とからかっただけだ」と話している。

 男性はネイマールのせいで「唇を切って鼻血が出た」と話しており、訴訟を起こすことも検討しているという。(c)AFP