【4月27日 AFP】中国の警察当局が23日、デンマークの玩具メーカー「レゴ(Lego Group)」のブロックの模倣品、約3000万ドル(約33億円)相当を製造して同国各地で販売したとして、深セン(Shenzhen)の玩具メーカーを摘発し、4人を逮捕していたことが分かった。警察が26日、明らかにした。

【写真特集】増え続ける中国のコピー建築・構造物

 上海の警察当局は今週、レゴの模倣品を製造していたレピン(Lepin)の施設を捜索。「2018年10月、市場に出回っているレピン(Lepin)製のブロックがレゴブロックに極めて類似していることを突き止め」ていたと明かした。

 また、レゴの設計図からコピーされていたレピン製のブロックは、深センの工場に輸送されて商品化され、全国で販売されていたとしており、「10以上の組み立てラインで90以上のモデルが製造されていた…(警察が押収した)完成品63万個の価格は2億元(約33億円)超に相当する」と述べている。

 警察当局がソーシャルメディア(SNS)に投稿した、摘発を捉えた写真には、レゴの商品に非常によく似たモデルや箱が写っている。人気SF映画「スター・ウォーズ(Star Wars)」シリーズの模倣品には「スター・プラン(Star Plan)」との名前が付けられ、新作映画『レゴ(R)ムービー2(Lego Movie 2)』に関連したコピー商品も「レピン・ブロック2(The Lepin Bricks 2)」という名称で販売されていた。

 国営新華社(Xinhua)通信は、レゴで中国およびアジア太平洋地域を管轄するロビン・スミス(Robin Smith)副社長が、模倣品は消費者に対して安全上の懸念をもたらす恐れがあると指摘したコメントを伝えている。

 レピン製の模倣品は、価格に敏感な消費者の間で人気を博しており、街をテーマにしたレピン製ブロックは小売価格が3ドル(約330円)だったのに対し、同様のレゴ製品は最低価格15ドル(約1700円)となっている。

 AFPの調べでは、レピン製の模倣品が27日昼の時点で、ネット販売サイト「淘宝網(タオバオ、Taobao)」でまだ入手できる状態となっていた。(c)AFP