【4月27日 AFP】今月25日に2020年米大統領選への出馬を正式表明した民主党のジョー・バイデン(Joe Biden前副大統領(76)は、翌26日、ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領から年齢についてやゆされる一方、出演した番組の女性司会者らからも女性に対する過去の不適切な扱いについて厳しい追及を受けた。

 バイデン氏が勝利すれば、史上最高齢の大統領になる。現在72歳のトランプ氏はホワイトハウスで記者団に対し、ライバルとなるバイデン氏の年齢を引き合いに出して、「ジョー(バイデン氏の呼称)のことを考えてみたが、彼についてはよく知らない」と述べ、「誰かに対して年を取り過ぎているとは言わないが、年齢的にも精力的にも皆、私をとても若く見せようとしてくれているのは分かる」と主張。「私が一番若い。私は若くて活力に満ちている」と笑顔で語った。

 一方、バイデン氏に対しては、今年に入り、複数の女性が過去に不適切に触られたと非難する事態が持ち上がっている。セクシュアルハラスメント(性的嫌がらせ)を受けたという告発は起きていないが、同氏の触り癖やパーソナルスペース(不快を感じない他人との物理的距離)を侵害する行為は、セクハラを告発する「#MeToo(私も)」運動から厳しい目を注がれている。

 26日、米ABCテレビの「ザ・ビュー(The View)」に出演したバイデン氏は、半世紀以上にわたって政界で活動してきた中で出会った女性たちを激励、感謝するよう尽力してきたとして、「つまり私は、女性たちのパーソナルスペースに立ち入ってしまったわけだ。これについては謝罪する」と述べたものの、「不適切なことや間違ったことを故意にしたつもりはないので、その点については申し訳ないとは思っていない」と明言した。

 バイデン氏陣営は好ましい面に再度注目を集めようと、選挙戦をスタートしてから24時間以内に630万ドル(約7億円)の資金を獲得したことを発表。選挙運動の初日の資金調達力で民主党の他の候補者らに差をつけたことを明らかにした。(c)AFP