【4月27日 AFP】女子テニス、ポルシェ・テニス・グランプリ(Porsche Tennis Grand Prix 2019)は26日、シングルス準々決勝が行われ、大会第1シードの大坂なおみ(Naomi Osaka)は6-3、4-6、7-6(7-4)でクロアチアのドナ・ヴェキッチ(Donna Vekic)を退け、クレーコートで自身初の4強入りを果たした。

 最終セットをゲームカウント1-5から見事に巻き返した21歳の大坂は、「なぜみんな私が悪いシーズンを送っていると言うの?」「全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2019)で優勝したのに?」とコメントし、今年は厳しい戦いとなっているとの声を否定した。

 全豪で四大大会(グランドスラム)では自身2度目のタイトル獲得を果たした大坂だが、それ以降はドバイ・テニス選手権(Dubai Duty Free Tennis Championships 2019)、BNPパリバ・オープン(BNP Paribas Open 2019)、マイアミ・オープン(Miami Open 2019)でいずれも早期敗退に終わっており、この日独シュツットガルト(Stuttgart)で劇的勝利を収めるまで準決勝には到達できていなかった。

 大坂はそれまでの早期敗退の原因について、世界ランク1位になった重圧が影響していたと認め、「そのことを気にしていなかったと言えば、それはうそになる。コートで落ち着きがないのは確か。以前もミスをしたときは、そういう振る舞いになっていた」と語った。

「絶好調のときは、新しい挑戦を望んで覚醒する。ここまで来た今、とにかく勝ちたいという思いに目覚めている」

 この日の準々決勝で、大坂は敗戦の瀬戸際まで追い込まれた際に、「論理的に考える」ように心掛けていたといい、「エネルギーを浪費するから、それ以上はパニックにならないようにすること」「とにかく、ここで後悔するような去り方はしたくないと自分に言い聞かせていた」と明かした。

 27日の準決勝で、大坂は第8シードのアネット・コンタベイト(Anett Kontaveit、エストニア)を迎え撃つことになった。コンタベイトは同日の準々決勝で元世界1位のビクトリア・アザレンカ(Victoria Azarenka)と接戦を繰り広げた末に、相手が負傷して最終セットの途中で棄権したためベスト4入りを果たした。

 大坂は今大会において世界1位から陥落する可能性はなくなっているが、同3位につけるペトラ・クビトバ(Petra Kvitova、チェコ)も準々決勝を勝ち抜いており、同選手に十分なポイント差をつけておきたい状況となっている。

 第3シードのクビトバは、第7シードのアナスタシヤ・セバストワ(Anastasija Sevastova、ラトビア)に第1セットを先取されながらも2-6、6-2、6-3で逆転勝利。準決勝では、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2018)覇者で地元ファンが応援する第5シードのアンゲリク・ケルバー(Angelique Kerber、ドイツ)を6-3、6-4で破った、第6シードのキキ・ベルテンス(Kiki Bertens、オランダ)と対戦する。(c)AFP