【4月26日 AFP】英ロンドンで15日から11日間展開された気候変動の危機を訴える「絶滅への反逆(Extinction Rebellion)」の大規模抗議運動は25日、最終日を迎えた。デモ参加者らは、ロンドン証券取引所(London Stock Exchange)の入り口前をふさいだり、道路の真ん中で音楽を演奏したりして、この日も街の一部をまひさせた。

 急速に支持者を増やしている「絶滅への反逆」は、英国の学者らによって昨年組織された社会運動。2025年までに温室効果ガスの排出量をゼロにさせることや、生物多様性の喪失阻止を目標に掲げている。都市機能の混乱を招くような抗議行動で世界の注目を集め、気候変動を訴える手法を取っている。

 25日の抗議運動は、財務省の建物やセントポール大聖堂(St. Paul's Cathedral)に近いロンドン証券取引所が中心となった。証券取引所では、デモ参加者らが正面玄関前の道路に体を接着剤でくっつけて横たわるなどした。中には大きな柱に鎖で自らの体をくくりつける参加者もいた。

 交通量の多い道路の真ん中でビートルズ(The Beatles)の曲を演奏したミュージシャン20人もいたが、腹を立てた車の運転手らからけたたましくクラクションを鳴らされていた。

 この日は最終日だったため、抗議運動が終了すると、参加者らは路上に書いたメッセージを洗い流して消した。ハイドパーク(Hyde Park)北東の角にあるマーブルアーチ(Marble Arch)で野営を続けていた参加者らもテントを片付け、ごみを拾うなど後始末をしていた。(c)AFP/Dmitry ZAKS