【4月26日 AFP】南極にある地球上で2番目に大きいコウテイペンギンの集団繁殖地(コロニー)で、海氷面積が縮小し、3年連続でひながほぼ全滅する「壊滅的な」繁殖危機が起きているという。英国南極研究所(BAS)が25日、発表した。

 BASは衛星画像を使用して、南極のウェッデル海(Weddell Sea)にあるハリー湾(Halley Bay)のコロニーでペンギンの生態を観察している。このコロニーではこれまで毎年、最大2万5000組のペンギンが繁殖行動を見せてきた。

 しかし、2016年は異例の暑さと荒天の影響でペンギンが子育てをする海氷が崩壊し、ひながほぼ全滅。2017年と2018年にも同じ現象が繰り返された。

 BASは、ハリー湾のコロニーについて「消滅したも同然」と述べている。

 ただ、近くのドーソン・ランブトン(Dawson Lambton)のコロニーは「規模が著しく拡大」しており、ハリー湾にいたペンギンの多くがより安全な繁殖地を求めて移動した可能性があるという。(c)AFP