【4月26日 AFP】(更新)北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)朝鮮労働党委員長は、ベトナムの首都ハノイで行ったドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領との首脳会談で米国が「不誠実」な振る舞いをしたと述べ、朝鮮半島情勢は「臨界点」に達したとの見解を示した。北朝鮮の国営朝鮮中央通信(KCNA)が26日報じた。

 KCNAによると、金委員長の発言は25日、ロシアのウラジオストク(Vladivostok)で同国のウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領と会談した際のもの。

 金委員長は「朝鮮半島と地域の情勢は現在、膠着(こうちゃく)状態にあり、臨界点に達している」と述べ、「最近の第2回朝米首脳会談において米国が不誠実で一方的な態度を取ったため、(情勢は)元の状態に戻るかもしれない」と警告した。

 さらに金委員長は「朝鮮半島の平和と安全保障は、全面的に今後の米国の態度に左右される。DPRK(北朝鮮)は起こり得るすべての状況に備える」と述べた。

 外国の要人との会談に遅刻することで知られるプーチン氏だが、今回の会談では、車を降りる金委員長を自ら出迎えた。KCNAは、金委員長とプーチン氏の会談は「率直で友好的」だったと伝えている。

 KCNAはまた、金委員長はプーチン氏に「都合の良い時期」の訪朝を招請し、同氏はこれを「快諾した」と伝えた。(c)AFP/Maria PANINA