【4月24日 Xinhua News】中国上海市で22日に開かれた「2018年度上海十大著作権判例」記者会見で、日本のバンダイが著作権を持つ人気アニメ「機動戦士ガンダム」シリーズのプラモデル「ガンプラ」の海賊版を製造・販売した広東省(Guangdong)の企業経営者が、実刑判決と高額な罰金を言い渡されたことが明らかにされた。

【関連記事】中国初のガンダム総合施設 「ガンダムベース上海」がオープン

 バンダイはアニメシリーズ「機動戦士ガンダム」に登場するキャラクターを模型化した「ガンプラ」を製造し、日本国内のほか中国を含む海外市場で販売している。

 実刑判決を受けた企業経営者は2016年から2017年9月にかけて、バンダイの許諾を得ずに同社が販売する「ガンプラ」を分解して研究し、その金型と図面を製作。広東省汕頭(Shantou)市金平区金隴(Jinlong)中路にある海達玩具工場で大量に生産し販売した。

 中国の公安機関は2017年、これらの模型を押収した。中国版権保護センター版権鑑定委員会はその後、これらの海賊版模型がオリジナルの「複製」に当たるとの鑑定結果を出し、バンダイへの著作権侵害を認定した。

 上海市奉賢区人民検察院は2018年、企業経営者を起訴した。上海市閔行(Minhang)区人民法院(裁判所)は同年6月26日、被告に対し懲役3年6月、罰金190万元(1元=約17円)の実刑判決を言い渡した。

 中国共産党上海市委員会宣伝部版権処の薛彬(Xue Bin)処長は、同案件が日本の有名アニメキャラクターの知的財産権の侵害であり、高額な金銭が関わることから、法に照らし重い量刑が科せられたと指摘。今回の判決は、上海市が知的財産権に対する司法の保護を日増しに強化し、特に国内外の企業の著作権は「一律平等に保護」していることの表れだと語り、一流のビジネス環境の構築を進める同市は今後も国内外の企業の知的財産保護を絶えず強化していくとの姿勢を示した。(c)Xinhua News/AFPBB News