【4月24日 AFP】米当局は23日、複合企業ゼネラル・エレクトリック(GE)から技術を盗んだとして、中国人技術者とその協力者を「産業スパイ」の罪で起訴した。米司法省が発表した。

 ジョン・デマーズ(John Demers)司法次官補(国家安全保障担当)は「米企業の知的財産を盗むための中国政府の戦略の典型的な例」だと述べた。

 起訴されたのは、ニューヨーク州ニスカユナ(Niskayuna)在住の鄭小清(Xiaoqing Zheng)被告(56)と、中国・遼寧(Liaoning)省在住の張兆希(Zhaoxi Zhang)被告。2人はガスや蒸気をエネルギー源とするタービンの設計を含めたGEの企業秘密を盗んだとされる。

 起訴状によれば、鄭被告は勤務先の同州スケネクタディ(Schenectady)にあるGEパワー&ウォーター(GE Power & Water)で、「GEのファイルへのアクセス権限を利用して、設計に関する特許ファイルを含めた複数の電子ファイルを盗んだ」上、中国にいる張被告にそれらを電子メールで送信していた。

 最終段階に近付いている米中両政府による新たな貿易協議で、米国側は知的財産権の保護に関する規定に重点を置く意向を明らかにしている。(c)AFP