【4月24日 AFP】サウジアラビアで23日、テロリズムの罪で有罪判決を受けた37人の死刑が執行された。同国では2016年1月、シーア派(Shiite)指導者のニムル・ニムル(Nimr al-Nimr)師を含む47人がテロ罪で有罪となり処刑され、最終的にイランとの断交に発展している。

 国営サウジ通信(SPA)によると、今回処刑された37人は「テロリストや過激派の思想に染まり、テロ組織を結成して治安を揺るがした」として有罪となり、処刑された。うち1人は死刑執行後、遺体がはりつけにされたという。

 またサウジアラビア内務省によると、処刑された者の中に「宗教間の対立をあおった」罪を問われた者もいたという。同国のシーア派活動家はしばしば同じ罪で有罪判決を受けている。

 SPAが公開した統計によると今年に入ってからすでに少なくとも100人が処刑されており、また国際人権団体アムネスティ・インターナショナル(Amnesty International)によると、今回処刑された37人のうち11人はイランのためにスパイ行為を行った罪で有罪となり、さらに少なくとも14人が2011~2012年の間に東部州(Eastern Province)で発生した反政府抗議活動に関与したとして死刑を宣告された。

 東部州では2011年以降、民主化運動「アラブの春(Arab Spring)」に感化された人がスンニ派(Sunni)で占められた政府による差別をやめるよう求めるデモがたびたび発生し、衝突も起きている。(c)AFP