【4月29日 AFP】男子テニス、バルセロナ・オープン(Barcelona Open Banc Sabadell 2019)は28日、シングルス決勝が行われ、大会第3シードのドミニク・ティエム(Dominic Thiem、オーストリア)が第7シードのダニール・メドベージェフ(Daniil Medvedev、ロシア)に6-4、6-0で完勝し、優勝を飾った。

 前日の準決勝で11度の大会優勝を誇る第1シードのラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)を破っていたティエムは、決勝でメドベージェフを圧倒。第1セット終盤に肩に治療を受けたメドベージェフをわずか73分で下し、決勝でロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)を破った先月のBNPパリバ・オープン(BNP Paribas Open 2019)以降の4大会で二つ目のタイトルを獲得した。

 オーストリア人選手としては、1996年のトーマス・ムスター(Thomas Muster)氏以来となる大会制覇を果たした25歳のティエムは、「この大会を制すことでき、とても光栄だ。過去には偉大なチャンピオンしか優勝していない」とコメントした。

「ムスター氏に肩を並べることができ、とても幸せで誇らしい気分だ。これで自分の名前もトロフィーに刻まれる」と語ったティエムは、肌寒い曇り空の下、ナダルの名前が冠されたスタジアムに詰めかけた満員の観客の前で重さ13キロのトロフィーを得意げに掲げた。

 ティエムは昨年の全仏オープン(French Open 2018)決勝でナダルに敗れていたが、これで今年の同大会優勝の期待は大きくなった。

 これまでに挙げたツアー通算13勝のうち、得意とするクレーコートで9勝を収めているティエムは、数日間のオフを取った後、全仏オープンの前哨戦であるマドリード・オープン(Mutua Madrid Open 2019)に臨む。(c)AFP