【4月23日 AFP】(写真追加)フィリピン北部で22日に発生した強い地震で、死者が11人に上ったことが分かった。23日現在も、ビルの倒壊で生き埋めになったとみられる数十人の救出活動が続いている。

【映像】スーパーの倒壊現場

 被害が最も大きかったのはパンパンガ(Pampanga)州で、死亡した11人全員がここで被災した。また、同州の町ポラク(Porac)では4階建てのビルが倒壊し、最大30人が行方不明となっている。

 パンパンガ州の知事によると、捜索隊がビル倒壊現場でがれきの下敷きとなった少なくとも1人の生存者の声を確認したという。

 専門家によると地震の震央はマニラから北西約100キロの位置で、地震の規模を示すマグニチュード(M)は6.3。パンパンガ州周辺を襲った地震としては近年最大級で、空港が大きな被害を受けたほか、住民らは揺れる高層ビルから避難するなどした。

 マニラなどでは落下物により数十人が負傷。停電や電話回線の不通などが発生している孤立した集落が複数あり、捜索活動が進むにつれ死者数が増える可能性もある。

 また、建てられてから数世紀たつ古い教会も複数被害に遭った。イースター(Easter、復活祭)休暇と重なっていたこともあり、地震発生当時、教会内には多くのカトリック信者が詰め掛けていた。(c)AFP/Ron LOPEZ