【4月23日 AFP】イングランド・プレミアリーグのリバプール(Liverpool FC)に所属するジェームス・ミルナー(James Milner)は、マンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)が自分たちのリーグ優勝を手助けしてくれることを期待し、生まれて初めて同チームのファンになると述べた。

 複数のポジションでプレーができるミルナーは、17年間のプロ生活で600試合以上に出場してきたベテラン。これまでユナイテッドの宿敵であるリーズ・ユナイテッド(Leeds United)やマンチェスター・シティ(Manchester City)、リバプールという三つのクラブに所属した。

 しかし、元イングランド代表で現在33歳のミルナーは、オールド・トラフォード(Old Trafford)で行われるマンチェスターダービーでユナイテッドがリバプールに手を貸すことになれば、大喜びするだろう。

 首位リバプールよりも消化試合数が一つ少ない2位シティが仮に24日のダービーで勝利すれば、両チームとも3試合を残した状況でリバプールを1ポイント上回ることになる。

 今週、ユナイテッドを応援するかと問われたミルナーは、「人生で初めてそうすることになる」「でも試合は見ないだろう。相手のゴールに入ることを祈ったりするのはエネルギーの無駄遣いになる」と答えた。

 プレミアリーグ創設後、リバプールは一度もリーグ制覇することができておらず、イングランドの1部リーグで最後に優勝したのは1990年にまでさかのぼる。

 しかし、21日に行われたアウェーでのカーディフ・シティ(Cardiff City)戦では、ミルナーの今季7ゴール目となるPKが終盤に決まるなどし、リバプールが2-0で勝利。チームは久しぶりのリーグ制覇に向け奮闘を続けている。

■「簡単ではない」

 リバプールは、すでに降格が決定しているハダーズフィールド・タウン(Huddersfield Town)を本拠地に迎えた後、かつての指揮官であるラファエル・ベニテス(Rafael Benitez)監督が率いるニューカッスル・ユナイテッド(Newcastle United)とのアウェーゲームに臨み、最後にウォルバーハンプトン・ワンダラーズ(Wolverhampton Wanderers)とのホームで対戦する。

 一方のシティは、ユナイテッドとバーンリーFC(Burnley FC)、ブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオンFC(Brighton & Hove Albion FC)とアウェーで対戦し、ホームゲームはレスター・シティ(Leicester City)戦のみとなっている。

 ミルナーは、シティのリーグ戦での最後の日程について「その(ユナイテッド戦の)後にも3試合が残っている」「人々はユナイテッド戦が大一番だと考えているが、(重要なのは)その一戦だけじゃない」とコメントした。

「古くからの決まり文句だが、プレミアリーグはタフ。対戦相手に関係なく、それが最下位に沈んでいるチームであっても」「(ミルナーが所属していたシティが最終節で優勝を決めた)クイーンズ・パーク・レンジャーズ(Queens Park RangersQPR)戦を思い出せば分かる。優勝を目指すのは簡単ではない」

 リバプールはすでに88ポイントを挙げているが、それでも最終的な勝ち点は優勝するには足りないかもしれない。

 ミルナーは「われわれはただ、残りの全試合に勝利しなければならない」「もしそれができたのにもかかわらず届かなかったのであれば、手放しで『シティ、おめでとう』と言うしかない」と話した。

「彼らはトップチームだ。以前に優勝を経験しているし、今季も全力を尽くしている」「今季1敗しかしていないのに、それでも十分ではないかもしれないというのはいら立たしい」「けれど、われわれにできるのは残りの試合で全勝し、彼らにプレッシャーをかけることだけだ」 (c)AFP