【4月23日 AFP】ナイジェリア北東部ゴンベ(Gombe)州で21日、非番の警察官がキリスト教の祭日イースター(Easter、復活祭)のパレードを行っていた子どもたちに車で突っ込み、10人が死亡、30人以上が負傷した。目撃者や警察の話から22日、警察官の男は、怒った群衆に襲撃されて死亡したことが明らかになった。

 州警察によると、事件は21日午後、当時非番だった警察官の男が運転する車が、イースターパレードに参加していた子どもたちの集団に突っ込んだもので、車を運転していた男と同乗者の民兵1人を含めて10人が死亡。このほか、負傷した子どもたち30人が病院で治療中だ。

 現在も捜査は続いているが、警官と民兵は当時制服を着ておらず、2人とも激怒した見物人たちに襲われて死亡したことが判明したという。

 AFPが話を聞いた複数の目撃者は、車を運転していた男は、パレードで道路が閉鎖されたことに腹を立てて故意に車で集団に突っ込んだと語った。地元青年団の団長は、「車を運転していた男は子どもたちと激しい口論になった。結局、子どもたちは男の車を通そうとしたが、かっとなった男は車の向きを変えて子どもたちに突っ込んだ」と説明し、「男はわざとやった」と主張した。

 ナイジェリアではキリスト教やイスラム教の祭りや宗教行事の期間中、車両の通行を遮断したパレードが行われることがよくあり、交通の混乱を招く要因となっている。(c)AFP